オリコンの不自然さ

昔からそうなのだが、
オリコン週間シングルチャートの下のほうが非常に不自然である。
(もちろんアルバムチャートも)


ちょっと古いが、手許に05/4/11付週間シングルチャートがある。
80位以下の枚数を並べてみる。


80位 1424枚  87位 1345枚  94位 1239枚
81位 1415枚  88位 1333枚  95位 1226枚
82位 1409枚  89位 1316枚  96位 1218枚
83位 1396枚  90位 1309枚  97位 1194枚
84位 1383枚  91位 1290枚  98位 1166枚
85位 1374枚  92位 1271枚  99位 1151枚
86位 1361枚  93位 1247枚  100位 1142枚


これを見ただけでありえれいなという感じだが。
上下の差を取ってみる。


80位 - 81位   9枚  87位 - 88位 12枚  94位 - 95位 13枚
81位 - 82位   6枚  88位 - 89位 17枚  95位 - 96位   8枚
82位 - 83位 13枚  89位 - 90位   7枚  96位 - 97位 24枚
83位 - 84位 13枚  90位 - 91位 19枚  97位 - 98位 28枚
84位 - 85位   9枚  91位 - 92位 19枚  98位 - 99位 15枚
85位 - 86位 13枚  92位 - 93位 24枚  99位 - 100位   9枚
86位 - 87位 16枚  93位 - 94位   8枚 


度数分布にすると、


*
* *
* * * * *
* * * * * * * * * * * *
6 8 10 12 14 16 18 20 ... 24 ... 28

これは、
1142枚から1424枚の間にランダムに19個を落とすようなものだから、
差の分布は指数関数的になっているはずである。
すなわち、差が小さいほうが度数が大きい。
だから上の分布はありえない。


具体的には、x枚差である確率は次のようになる。
(導出は下記参照)


px = e-x/m(1-e-1/m)
m = (1424 - 1142) / 20 = 14.1


5枚以下になる確率は、0.346577872。
6枚以上が20回全ての確率は、
(1-0.346577872)20 = 0.000201315


というわけで、ふつうに考えれば、
このオリコンチャートのように5枚以下が現れないような度数分布になる確率は0.02%である。

まれにならありうるかもしれないが、
いつもこんなもんである。
枚数が10枚単位だった頃は、20枚がずらりと並んでいたことがあった。


なんのためにこんなことをしているのか分からないが、
同順位を作りたくないというのはわかるが、
たぶんこういう分布が不自然だと思っていないのだろう。

差の分布の導出

80位と100位の間のある曲の下のx枚以内に曲が無い確率は、
(1-x/(b-a))n
b-aは1424-1142、nは20(この辺は微妙だが下で考察)、
x枚以内にある確率は、
1-(1-x/(b-a))n≒1-e-x/m
m = (b - a) / n
差がx枚である確率は、微分して、
p(x) = e-x/m/m
ただ、離散的なので、その辺を勘案して正規化すると、


px = e-x/m(1-e-1/m)


期待値は当然mだが、
このpxで計算すると、
m - 1/2 + ...
となる。
まあ、これくらいは勘弁してもらおう。