コインゲーム(11)

この連載はもう終わっていたはずなだが、
ちょっと気になることがあるので。


コインがなくなるまでのゲームの回数の期待値を求めるのに、
ふつうは回数ごとの確率を求めて、
それで期待値を求めるのだが、
なかなか確率を求めるのは大変なので、
母関数を直接操作して、えいやっ!と求めるのだった。


しかし、母関数の実際の表示を求めればそれで個々の確率が求まる。
それを求めてみよう。
これを解けばよい。

xFm - F + 1 = 0

Fを次の形と想定する。

F(x) = a0 + a1x + a2x2 + ...

これを上の方程式に代入すると、

a0 = 1
 a_n = \sum_{k_1+...+k_m=n-1}{\frac{(n-1)!}{k_1!...k_m!}a_{k_1}...a_{k_m}} (n > 0)

ちゃんと漸化式になっている!
というわけで、一意に母関数が求まるというわけだ。


m次方程式なので、
解がm個出てきてもおかしくないと思うのだが?