正規分布の近似(10)

ここではp10(x)を求めることを目指す。


まず、p2を求めよう。

 p_2(x) = \int{p_1(t)p(x-t)dx}

p(x-t)が非零になるのは、0<x-t<1よりx-1<t<x、を考慮すると、
x=1で場合分けできるから、

 p_2(x) = \int_0^x{dx} = x (0 \le x \le 1)
 p_2(x) = \int_{x-1}^1{dx} = 2 - x (1 \lt x \le 2)

と三角形の分布になるのは以前見たとおり。
次に、p3は、

 p_3(x) = \int_0^x{p_2(t)p(x-t)dt}\text{ }(0 \le x \le 1)
 p_3(x) = \int_{x-1}^x{p_2(t)p(x-t)dt}\text{ }(1 \lt x \le 2)
 p_3(x) = \int_2^x{p_2(t)p(x-t)dt}\text{ }(2 \lt x \le 3)

ここで、区間Ii = [ i, i + 1 ]で成り立つ分布を、

pn,i

と書き、上の2番目の積分積分範囲の途中にこの区間の区切りが入ることを考慮すると、次の漸化式が得られる。

 p_{n+1,0}(x) = \int_0^x{p_{n,0}(t)dt}
 p_{n+1,i}(x) = \int_{x-1}^ip_{n,i-1}(t)dt + \int_i^xp_{n,i}(t)dt \text{ }(0\lt i \lt n)
 p_{n+1,n}(x) = \int_{x-1}^{n}{p_{n,n-1}(t)dt}

これらからp10を計算したいが、
ちょっと計算してみると、
とてもじゃないが手でやっていられないことが分かる。


こういうときは、計算機代数を用いる。