行列式の計算(2)

「全ての置換は互換の合成であらわせる」は、バブルソートを考えれば明らかだろう。


互換の数の偶奇は決まっているかは、証明を忘れた。
ので、ちょっと考えてみた。
もし置換σが偶数と奇数のどちらでも表せたとすると、

 \sigma = s_1 \cdots s_m = t_1 \cdots t_n

ただし、si, tjは互換で、m+nは奇数。すると、

 e = s_1 \cdots s_m t_n^{-1} \cdots t_1^{-1}

ここで、eは恒等変換。tj-1も互換だから、恒等変換が奇数個の互換で表せることになる。ここで、

f = (a - b)(a - c)(a - d)(b - c)(b - d)(c - d)

という式を考える。このときaとbを入れ替えると、

(a - b)

という項は符号が入れ替わる。

(a - c)(b - c)

は不変である。他も同様。
だから、互換はfの符号を変える。ということは、奇数個の互換を作用するとfは符合が変わる。これはeが恒等変換と矛盾する。よって、互換の数の偶奇は定まる。