mが3以上のとき
いよいよ、当たりの種類は1つなれど
一般的な場合を考える。
当たりの回数をx、外れの回数をyとして、
最初に持っているコインの数をNとすると、
当たりだとm個のコインが戻ってくるから、
コインの枚数は、
N + (m - 1)x - y
だから、
原点から、直線 y = (m - 1)x + N 上の格子点、
(x, N + (m - 1)x)への経路で、
直線に途中で一度も触らないものを数え上げればよい。
何度触ってよいが突き抜けない経路の数の母関数をFN、
途中で触らない経路の数の母関数をGNとする。
FNを考えるときに、
例によって、最初に触るまでとそのあとを分けて考えると、
F0 = F、G0 = G と書いて、
F - 1 = GF
FN = GNF (Nは0以外)
また、
GN = FN-1 (Nは0以外)
F1-m = xF
より、
xFm - F + 1 = 0
GN = FN
であることが分かる。
(k, N + (m - 1)k) への経路の数を ak とすると、
ここではじめて直線に到達する確率は、
q = p(1-p)m-1
とおいて、
akpk(1-p)N+(m-1)k
= (1-p)Nakqk
だから、
f(x) = (1-p)NF(x)N
とおくと、
確率の総和は、
f(q)
となる。
これが1になるはずだから、
F(q) = (1 - p)-1
となるはずである。
実際、
xFm - F + 1 = 0
にこれを代入してみると、式がなりたつことがわかる。
ただし、F には m 個あるはず。
その中で F(q) = 1 / (1 - p) となる F を取る、
とここは解釈しよう。
平均を求める。
<X> = N + mqf'(q)
ここで、
f' = N(1 - p)NF'FN-1
f'(q) = N(1 - p)F'(q)
Fm + mxF'Fm-1 - F' = 0
(1 - p)-m + mqF'(q)(1 - p)-m+1 - F'(q) = 0
より、
この項、つづく。