コインゲーム(12)

前回、

xFm - F + 1 = 0

は一意に解が求まるが、
m次方程式なので、m個解がありそうだが、
という疑問が出た。


解が簡単に求まる m=2 の場合を考えてみよう。

 F(x) = \frac{1\pm\sqrt{1 - 4x}}{2x} = \frac{1\pm(1-2x-...)}{2x}

というわけで、
F = 1 - ... or 1 / x - 1 + ...
となって、2つの解が出てくる。
ローラン展開


負の次数の項があると考える。
最低次数を k とすると、

F(x) = akxk + ...
(akmxmk+1 + ...) - (akxk + ...) + 1 = 0

だから、

mk+1 k 0

の3つのうち、
どれか2つが等しくて、残りの1つより小さくなければならない。
k と 0 が等しいなら従来の解、
mk+1 と 0 が等しいと、k の方が小さくなって不可、
mk+1 と k が等しいとすると、

 k = -\frac{1}{m-1}

次数がこうだと、すでに m-1重で多義的のような気がするが、
係数を求めると、

akm - ak = 0

だから、ak = 0のときも含めて、m個の解がある。

m=3として、a-1/2 = 1を選んで、ここから次の項などを求めたが、
めんどいので説明はパス。
そのとき次のように変換することを思いついた。

t = x1/(m-1), G(t) = tF(tm-1)

これを元の式に代入して整理すると、

Gm - G + t = 0

どこかで見たことのある方程式のような気が。
それはともかく、
G(t) = a0 + ...
とすると、

a0m - a0 = 0

となって、a0がm通り選べて、
漸化式もここには書き下さないがちゃんと出てくる。
だから、少なくとも x = 0の周りで解がm個存在する。


脱線したが、次はいよいよ確率を具体的に求める。